WORKS09

Logistics System Institute Works

地方新聞社

改善テーマ
新聞の購読数の減少で収入が減少。ただし新聞は1部でも配送するのが使命であり、非採算ルートを廃止することもできない。物流にメスは入れられないのか。
やったこと効果・結果

①配送車両の有効活用

従来

  • 朝刊を配送する車両の契約/夕刊を配送する車両の契約が別であった
Aコース
朝刊配送:a社と契約
1万円(サンプル)
Bコース
:b社と契約夕刊配送
1万円(サンプル)

改革

  • 朝刊夕刊をセットで配送するコースを作り、朝刊帯と夕刊帯と合計10時間の配送を編成した
A+Bコース
朝刊配送←空き時間→夕刊配送:c社と契約
1.5万円
(サンプル)
※朝刊帯と夕刊帯の合計時間が10時間を超えないコース設定にしているため、セットコース編成が難しい場合もあり、朝刊、夕刊単体での契約も残存
大幅な物流費削減が実現
年間物流費の約25%削減
※下記②の効果との合算

②物流審査会による再編提案の受付

  • 可視化フェーズで定義付けされたB社の物流要件に対して、
    既存業者・新規業者含めた複数の物流業者から、輸配送/保管に関する提案を受け付けた
  • 全提案の中からB社にとってベストな提案を採用することができた
品質を維持した上での大幅な物流費の削減が実現
年間物流費の約25%削減
上記の①の効果との合算

「審査会」とは・・・業者選択プロセスのひとつ

選択プロセス 既存 新規 内容 メリット デメリット(リスク)
審査会方式
  • 新物流体制についての要件をRPFとして作成し、物流業者に指示
  • 物流業者(既存・新規)からコスト、品質について提案を受ける
  • コスト、品質両面から最適な物流業者をパートナーとして選定
  • コスト、品質両面から物流業者の提案を評価することで、貴社にとって本当に最適な業者を選定できる
  • コスト面だけでの評価ではないため、適法性を遵守できる
  • 審査会出席の経験がない企業の動揺が起きる、どのように対応をしたら良いかを判断できないため、通常の見積もり提出になる可能性がある
コンペディション方式
  • 新物流体制についての要件をRPFとして作成し、物流業者に指示
  • 物流業者(既存・新規)からコスト、品質について提案を受ける
  • コスト、品質両面から最適な物流業者をパートナーとして選定
  • コストという最もわかりやすい指標にて誰もが納得する形で貴社に最適なパートナーを選定することが出来る
  • コスト面での提案を評価するため、業者叩きをしていると判断され、
    中小企業法や下請法に抵触する場合がある
  • コスト面が重視され、品質面が軽視される可能性がある
随意交渉方式
  • 貴社が予め提案を受ける物流業を選定し、RFPを提示
  • 物流業者はコスト、品質について提案
  • コスト、品質両面から最適な物流業をパートナーとして選定
  • 将来的に契約が終結されることが見えており、
    物流業者はコスト、品質両面での提案をしてくる
  • 貴社にとって最適な物流業者である保証はない
  • 公共性の高い新聞社の選定方式として望ましいものとは言えない
  • 業者叩きをしていると判断され、中小企業法や下請法に抵触する場合がある
改善提案方式
  • 貴社の輸送に従事している既存業者から現行方式をベースに
    コスト、品質面について改善提案を受ける
  • 貴社の輸送を熟知している既存業者との関係を
    壊すことなく積極的な協力を得られる
  • 現行方式がベースとなるため、稼働時に現場が
    混乱する可能性が極めて少ない
  • 現行方式をベースとするため、根本的な改革にならず改革効果は小
  • 新規業者が参画しないため、競争原理が働かず、改革高架は小さい
  • 業者叩きをしていると判断され、中小企業法や下請法に抵触する場合がある